Monday, March 17, 2008

At Leeds Town Hall 〜リーズ・タウン・ホールにて〜



ベートーヴェン:ハ長調ミサ (Mass in C) 2008年3月15日
出演:
Manchester Camerata
Leeds Festival Chorus
Simon Wright (conductor)
Lisa Milne (soprano)
Margaret McDonald (mezzo soprano)
Andrew Murgatroyd (tenor)
Ronan Collett (bass)

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評価:☆☆☆★★
ハ長調ミサは、上演時間45分あまりで、コンパクトにまとまった印象を受けました。コンサート自体は、このミサが後半で、
前半には、2006年に初演された、ジェームズ・マクミラン (James McMillan)のアカペラ合唱曲、"祈り Invocation"と、シューベルトの第5番交響曲が演奏されましたが、私は事情があって残念ながら後半のみ聴くことができました。
ソリストたちは、いずれも確かなテクニックと美しい声の持ち主で、オーケストラ、合唱とのバランスもよく楽しめました。リサ・ミルンは、ヨーロッパ・アメリカなどで第一線で活躍中のソプラノなので、興味を持って聴きました。均整のとれた豊かな声ながらテクニックの細やかさが際立っていました。男声パートのアンドリュー・マーガトロイドローナン・コレットは、どちらも暖かみのある美しい声で安定した歌唱を聴かせましたが、いちばん印象に残ったのは、メゾのマーガレット・マクドナルドのパワーのあるそれでいてビロードのような声でした。
ハ長調ミサは、合唱の持つパワーを存分に生かしたベートヴェンらしい(ちょっと間違えば、やたらと騒がしいだけの)ミサなのもあって、ソリストの役割があまり大きくないので、それが少し残念でした。
しかし、さすがにヴィクトリア時代以降に爆発的に火がついたアマチュア合唱の伝統がまだ生きている英国らしい、パワーにみちた演奏をみせてくれたリーズ・フェスティバル・コーラスを堪能しました。休憩時間に、コーラスのメンバーが、観客と自由に歓談している様子が、印象的でした。
リーズのタウン・ホールは、建築された当時は、ヴィクトリア・ホールと呼ばれました。今でもヴィクトリア調の豪華な内装は一見の価値ありです。

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