Tuesday, June 23, 2009

久しぶりの更新 (続き。。。)

6月6日 鼓童@ロイヤル・フェスティバル・ホール

久々の日本にどっぷり!
フェスティバルホールの二階席がせり出している後ろの方で聴いたのだが、そのせり出している部分に取り付けられた、照明とか、冷房機とかが、がたがた揺れるのは、初めて経験した。あまりにガタガタするので、途中で落ちてくるんじゃないかとひやひやしたけれど、楽しかった!
ただただ太鼓を叩いているだけの事が、ここまでエンターティメントになるとは、正直予想していなかったので、新鮮な驚きにあふれた素敵な時間だった。


6月8日 ルル@コヴェント・ガーデン

ずっと見たかったルルを、賛否両論のコヴェント・ガーデンプロダクションで、やっと観る事になった。やはりチケットの売れ行きが悪いらしく、ボックスオフィスに電話で予約したら、かなり安く、そこそこの席がとれた。ルル役は、外見的にはルルのイメージにぴったりだったけれど、やはりルルはそんなに甘い役ではないのだなぁ〜というのが正直な感想。途中でだんだんと息切れしてきて、声に艶がなくなってしまい、マイクで拡張されているのがばればれだった。(特に、私の席は、Amphitheatre だったので、まぎれもなく後ろから声が聴こえて来た)ダイアローグの部分は、最初からマイクを通していたのは、演出上と納得していたけれど、普通に歌っているときに、いきなり声が大きくなるのは、、、。ちょっと期待はずれのルルに対して、Dr Shön/Jack the Ripper (切り裂きジャック)を歌ったMichael Volleは、役にぴったりで素晴らしかった上に、イギリス声楽界の大御所Philip Langridgeが、ちょい役で出演して、キラリを光る演技と歌を見せていた。


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Tuesday, June 9, 2009

しばらくぶりの更新

しばらくブログの更新から遠ざかってしまっていたので、3月以来観てきたものをざっとまとめて。。。

3月4日 マウリツィオ・ポリーニ
ピアノ・リサイタル@ロイヤル・フェスティバル・ホール

Beethoven: 
Sonata in D minor Op. 31 No 2 Tempest
Sonata in F minor Op 57 Appassionata

Schumann:
Fantasie in C Op 17

Chopin:
Two Nocturnes Op 27
Scherzo No 2 in B flat minor Op 31

 
言わずもがな技巧派ピアニストの御大ポリーニのリサイタル。
会場から人があふれそうなくらいの超満員は、初めて見た様に思う。その熱狂ぶりに反して、ポリーニのピアノは、あくまでも冷静で、それでいて正確無比な超絶技巧が満開だった。
個人的には、その熱狂ぶりに乗り損ねたかな、、、というのが正直な感想。それでも、エンターテイメントとしては、秀逸したものだったと思う。



4月14日 アンドリュー・バード
Gig@シェパーズブッシュ・エンパイア

こちらは、がらりと変わって、シカゴの個性的なシンガーソングライターによるギグ。
マルチインストゥルメンタリストの彼が、シンプルな音の切れ端を、見事に増幅・反復させて、一つの音楽に創り上げていく様は、想像を超えるインパクトだった。久々に、我を忘れて何かに夢中になれる子供の頃を、追体験させてくれた素敵な夜だった。

5月11日 劇「Waiting for Godot ゴドーを待ちながら

パトリック・スチュワート(Vladimir - Didi)
イアン・マッケラン(Estragon - Gogo) 

ガンダルフとピカード船長による、何もおこらないので有名な劇、と来れば、行かずには済ませられず。チケットは何ヶ月も前に既に完売、劇場は満杯の大盛況でした。早めに予約したのが幸いして、ストールの真ん真ん中で、二人の掛け合いと、引き算の演技を堪能。イアン・マッケランは、文句なしに素晴らしかったのだけれども、それに比べると、パトリック・スチュワートのDidiが、意外に声の線が細い感じで、少し無理していたような。連日の本番で少し疲れていたのかな、と感じた。この話は、見終わった後で、それぞれが感じ取った事をわいわい語り合うのに、最適。静かだけれど、強いインパクトを残した。

5月29日 ロバート・レヴィン
フォルテピアノ・リサイタル@クイーン・エリザベス・ホール

Haydn:
Sonata in E flat
Sonata in C
Variations in F minor (Un Piccolo Divertimento)
Sonata in C minor
Fantasia (Capriccio)

フォルテピアノの演奏は、去年パリでアンドレア・シュタイヤーのコンサートに行ってすっかりその音の虜となったのだが、このアメリカ人ピアニスト、ロバート・レヴィンもとっても良かった。遊び心にあふれた演奏と、ピアノとはまた違った音が生み出す空間が楽しめた。ハイドンは、本当に奥深いとしみじみ感じた。それでも難しい感じではなくて、聞けば聞くほど親しみ深いというか、形式の中で、遊びの要素がぎゅっと詰まっていて、引き出す人の力量次第で、音楽ががらりと変わるのが、面白い。学生時代副科ピアノで、一時期ハイドンのソナタにはまって、そればっかり弾いていたのを思い出した。