Sunday, January 25, 2009

North and South (原作)版

TVドラマに影響されて、本の方も手に取ってみた。
エリザベス・ギャスケルの「North and South」


こんなに夢中になって読んだの、何年ぶりだろう〜ってくらい一気読み。
1850年代に書かれたこの恋愛小説、たしかに文体は古いけれど、だけれどそれをぶっとばすくらいの重厚さとパワーがあった。100年以上、生き残って未だにその新鮮さを失わないのは、その時代を正確に切り取った筆力と、登場人物の造形がしっかりしているからだろう。

18、19世紀の文芸系は、やはり現代の英語とはかなり隔たりがあるので、私のように英語を外国語として学んだ場合だけでなく、イギリス人であっても、ストーリーラインを追う以前に、単語や表現につまずいてしまう事が多々あるようである。ジェーン・オースティンや、ディケンズ、ギャスケルあたりは、中学・高校あたりの国語(この国の場合、英語だけど)の授業で習うので、課題としてしぶしぶ読んだっきりというもったいない話をよく聞く。日本でいう、夏目漱石や森鴎外あたりだろうか。
そのため、大人になってから、やや邪道ながら、BBCなどの文芸コスチュームドラマを見て、大体の話をつかんだ上で、原作を再び手に取る人も多いようである。(そこら辺、NHKの大河ドラマをみて、吉川英治や司馬遼太郎の原作を手に取る日本人とよく似ているような気がする)

私も、Colin Firthを不朽のMr DarcyにしたTVドラマPride and Prejudiceを見て、原作の『高慢と偏見』(ジェーン・オーステン)を読んで以来、ほとんどの英国産文芸大作は、ドラマを見てから、原作を読んでいる。話の行方が分かっているので、その分多少英語が難しくてもそれを気にする事なく楽しめるのがいいのでお勧め。

(BBCドラマのNorth and Southトレーラーをprevious postに追加しました。Enjoy!)



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Sunday, January 18, 2009

5年前のドラマ「North and South」発見

2004年に放映されたBBC制作のピリオド・ドラマ『North and South』にて、ついに『Pride and Prejudice』(1995年)のコリン・ファースaka “Mr Darcy”に匹敵するアクター登場か?!

どちらもいわゆる美男男優というよりは、目力で勝負のところが、英国俳優たる所以かと。


Mr Darcy's The look...

リチャード・アーミテジによるJohn Thornton

North and Southの紹介映像は、こちらから。リチャード・アーミテジは、外見がかっこいいだけでなく、声も低くて深くてとても色っぽい。


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Saturday, January 17, 2009

帰り道

こんな音楽を聴いて、地下鉄の中で靴先をよじる帰り道。歌うコメディアン二人組キウイーズ、ブレッド(ブリットになっちゃうのがミソ!)とジャメイン。



写真はamazon.co.ukより拝借しました。

このDVDは、お宝満載。例えばこんなのも。

Sunday, January 11, 2009

ロンドンの公園





ロンドンのバタシーパークにて。
日本山妙法寺によって建立されたPeace Pagoda(平和塔)

Saturday, January 10, 2009

初演劇体験〜『十二夜』@ウィンダムス劇場〜

2009年1月9日


数日前の事ですが、生まれて初めて演劇を観に行きました。初めから最後までステージの上で繰り広げられる世界に、日々の喧噪を忘れてまるで子供に戻ったかのような一晩でした。

シェイクスピアによる『十二夜』は、英語で書かれた作品としては最高傑作の一つに数えられているようですが、恥ずかしながら、あらすじをどこか昔に読んだような朧げな記憶があったっきりで、どこまで分かるかどうか少し心配しましたが、俳優たちの熱演にそんな事をすっかり忘れて、ぐっと引込まれ終わった後も中々興奮が冷めなかったくらいです。

それぞれ素晴らしい俳優陣だったのですが、中でも女伯爵オリヴィアの執事:マルヴォーリオを演じたサーの称号を持つデリック・ジャコビが圧巻でした。捻くれていて、堅物で鼻持ちならない性格がゆえに、とことんコケにされるという、コメディーにはつきもののキャラクターを、さりげなくそれでいてパワーに溢れて演じていて、最初の一言から、最後の最後まで、劇場中が笑いに包まれていました。まさに達人芸でした。

他の俳優陣も、挙げていくときりがないくらいすごかったのですが、中でもオリヴィアを演じたインディーラ・ヴァルマは、こんなに美しい人がいるのか!と思わせる外見から、美しい身のこなし、メリハリの利いた台詞まわしと、三拍子以上揃って楽しませてくれました。


『十二夜』ホームパージは、こちらから。3月7日まで月曜を除いて毎日上演中です。