Thursday, April 17, 2008

Barbican バービカンにて(改訂版)

4月17日 バービカン Barbican 

フラヴィオ、ランゴバルディの王 (ヘンデル、1723年)

Handel: Flavio, re de' Langobardi


指揮:クリストファー・ホグウッド  Christopher Hogwood 

フラヴィオ:イェステン・デイヴィス    Iestyn Davies
グイド:ロビン・ブレーズ                 Robin Blaze
エミーリア:カリーナ・ゴヴァン      Karina Gauvin
ヴィティージェ:メーテ・ボーモン      Maite Beaumont
テオダーラ:レナータ・ポクピッチ      Renata Pokupic
ウゴーネ:ジェームス・ギルクリスト   James Gilchrist
ロターリオ:ジェームス・ラザーフォールド James Rutherford

アンサンブル:古楽アカデミー Academy of Ancient Music

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評価:✩✩✩✩✭

ソリストがそれぞれ良かったです!

コンサート形式なのに、ちょっとしたお芝居がさりげなく織り込まれていて、観客の笑いを誘っていました。バービカンの大きなホールでは、やはり演奏の音が小さめでしたが、それも気にならないくらい、生き生きとした演奏で、とても楽しめました。

タイトルロールのフラヴィオと(ある意味)主役のグイドは、カウンターテナーによって歌われる役なのですが、男っぽい王様のフラヴィオには、強い声のデイヴィスが、ちょっと気弱な(?)青年のグイドには、優しい声のブレーズが、というようにうまく配役されていたように思います。

エミーリアを歌ったゴヴァンは、ピンチヒッターだったらしいのですが、吸い込まれるような美しい声で、それでいて芯の強い女性像がよく表現できていたように思いました。第二幕終わりの、父を許嫁に殺された悲しみを切々を訴えるアリアが特に素晴らしく美しかったです。

あらすじ(ネタ…というほどでもないけれど、ばれてます)

悲劇と喜劇の交錯するこのオペラは、
グイドとエミーリアの悲劇的な愛と、ヴィティージェ(メゾで歌われましたが、オトコです)とテオダーラの秘密の愛とそうとは知らずにテオドーラに夢中になる王様フラヴィオの三角関係という、元々2つの話を元にしてできたそうです。


グイドとエミーリアは、それぞれの父親が王様の腹心の家臣で、二人の結婚バナシがめでたくまとまって…というところからはじまるこのオペラ、


王様が、空きが出たイギリス総督に、グイドの父ウゴーネを、エミーリアの父ロターリオを差し置いて、任命したところから段々と雲行きが怪しくなり、ついにはウゴーネを殴った仕返しにグイドが将来の義理の父を刺し殺してしまいます。

憎い父の敵が、自分の愛するグイドだとしったエミーリアは、復讐と愛の狭間で苦しみ、またグイドも罪の意識に苦しみエミーリアに殺してほしいと頼んだりと、二人とも苦しみますが(短調でゆったりと重苦しい音楽が堪能できます)、王様の賢い判断で、最後には愛が勝ちます。

自分が惚れたテオダーラが実は、家臣のヴィティージェと相思相愛だと発見した王様、広〜い心で、二人の愛を祝福します。っていうか、王様にはお妃様がすでにいるのにテオダーラに「妃に迎えさせてくれ」って言っちゃっていいの?!

そんなばかな!という話もオペラと思えば、楽しいものですね。

今回は3階のバルコニー席で、11ポンドでした。舞台もちゃんと見れたし大満足です。




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