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Tuesday, October 7, 2008

Rothko ~The Late Series~ @ Tate Modern

テートモダン4Fにて


マーク・ロスコといえば、テートモダンの常設展にある「ロスコ・ルーム」が有名ですが、今回の特別展は、普段その「ロスコ・ルーム」に展示されている9枚の壁画を、日本の川村記念美術館とアメリカのワシントン・ナショナル・ギャラリーに保存されていた他の一連の壁画とともに、シーグラム壁画シリーズとして展示するのを目玉とした特別展として開催されています。

実際に観に行ったのは2週間程前になりますが、未だにうまく文章に表せないくらい感動しました。特別信心深く無いのですが、地元の神社に帰った時のような心の平安を感じてしばらく身動きできませんでした。

来年の二月一日までやっています。同じ特別展が、2月21日からは、川村記念美術館で開催されるそうです。

お勧めです。


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Tuesday, August 19, 2008

アート巡り番外編〜バルセロナ〜②

Museu Picasso (Picasso Museum)

ピカソ美術館は、バルセロナの旧市街にあり、散策途中に立ち寄るのに最適でした。
美術館は、1963年に彼の長年の友人Jaime Sabartesからの沢山の寄付を得てオープンしました。そのため、彼の若いときの作品が多数を占めており、ピカソの有名な作品を期待して訪ねていくと、少し期待外れに終わってしまうかもしれません。それでも、彼のバイタリティ豊かな個性が発揮されていて、充分に楽しめました。なかでもチャコールやパステルで描いたものが特に印象に残りました。

'La Diseuse'

'End of the number'
歌手が歌い終わって拍手に応えているところでしょうか?彼女たちの衣装や髪型が、「その時代」をまるで切り取ったかのように鮮やかです。こんなドレスを着てみたい!


'Un Sabio' (賢人)

こういうスケッチを見ていると、ピカソに茶目っ気たっぷりにウィンクされたような気分になります。
この美術館の目玉とも言えるのが、ピカソが、ベラスケスの「ラス・メニーナス(女官たち)」をモデルを下敷きに、自由自在に描いた一連の作品群です。


上が、ベラスケスの描いた絵、下が、ピカソのもののうちの一枚。少し写真のサイズが小さいので見にくいですが、構図はほぼ同じながら、細部が細かく変わっていて、まぎれもなくピカソの作品になっているところが非常に面白かったです。

ピカソ美術館のホームページはこちらから。

Sunday, August 17, 2008

アート巡り番外編〜バルセロナ〜①

Fundació Joan Miró (Joan Miro Foundation)


バルセロナ出身で世界的に有名と言えば、まっさきにピカソが思い浮かぶかもしれませんが、ちょっととぼけた様なユニークな作風が特徴のホワン・ミロ(1893−1983)もまた、バルセロナにゆかりのあるアーティストです。そんなミロの、絵画にとどまらない広範囲にいたる作品群を見る事が出来るのが、バルセロナの小高い丘Parc Montjuïc にある、ホワン・ミロ・ファンデーションです。

入り口では、こんな銅像が出迎えてくれます。


ミロの作品は、彼の強い好奇心がそのまま反映されたように、題材も素材も多方向に及びます。彼の若いときの作品(まだ抽象画になるまえ)から、「絵というものの破壊」に向かった青年期を経て、シュルレアリズム(超現実主義)による、シンプルな円やカラーの中に彼なりのユニバースを凝縮したようなの抽象画の数々や、セラミック、彫刻などを一気に楽しむ事ができます。自然光を程よく取り入れた館内は、ひんやりと涼しく、また白壁に奔放なカラーのミロの作品がよく映えていました。

まず、入ったところにこんなタペストリーが。このファウンデーションが建立された時に特別に作ったそうです。




正面に見える絵は、「太陽の前の人物像」と言う題名がついていますが、私には、どう見てもかがんだ状態の人のように見えます。私は、抽象画が、写実画に比べて、より自由に絵を解釈する事が許されているように思い、そののびのびとした世界が特に好きです。

ビビッドな色彩と、奔放な筆遣いから、ミロの複雑で非常にアーティスティックな感性がかいま見れるように思います。中には、水墨画を思わす白地に黒でデザインを描いた物もありました。

ミロは、青年期以来、パリに長く在住し沢山のアーティストとも交流がありました。その後、フランコ政権のスペインを避けて、生涯のほとんどをマヨルカで過ごしたそうですが、バルセロナのある、カタルーニャ地方の伝統文化を愛し、自身もカタラン・アーティストであると自負していたそうです。彼の作風は、シュルレアリズムの部類に入りますが、同じシュルレアリズムとはいっても、同じカタルーニャ地方出身のサルバトール・ダリのように現実にはありえない構図で写実的な絵画を描くのではなく、より抽象画に近い方に発展していきました。

この「鳥」と題された大理石(?)彫刻は、その温かくてのびのびとした形がとても印象的でした


ホームページは、こちらから。


Sunday, May 4, 2008

Blissful time 〜ロスコに囲まれて〜


5月4日 テートモダン Tate Modern

午後、急に思い立ってテートモダンに行きました。ロンドンの美術館/博物館は基本無料なので、こういう時に気軽に足を運べるのがうれしい限りです。


レベル3の常時展には、ロスコ・ルーム Rothko Roomがあります。(写真はテートモダンのHPから)




マーク・ロスコMark Rothko (1903-1970) はAbstract Expressionism(抽象表現主義)に分類されるアメリカ人画家です。彼の絵は、シンプルな四角形で現される事が多く、またサイズがかなり大きいのも特徴の一つです。

見れば見る程いろいろな風に解釈できるこのシンプルきわまりない9枚の絵たちが、ロスコの指示に従って一つの部屋の壁をぐるりと取り囲むように展示され、さらにぐっと落とされた照明によって、そこだけ全く周囲と切り離された空間となっています。

そこはまるで、ある種の神殿のように、静けさと荘厳な雰囲気に満ちていました。私は故郷の神社にいるような錯覚にとらわれました。シンプルな構図と色の組み合わせなのに、見れば見る程不思議な気分になります。またいつか、帰ってきたい場所となりました。


テートモダンでは、9月26日〜2009年2月1日まで特別展でロスコを取り上げるようです。詳しくはこちらから。




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Saturday, May 3, 2008

Coming of Age 〜アメリカン・アートの足跡〜


4月30日 ダリッジ・ピクチャーギャラリー Dulwich Picture Gallery

特別展:Coming of Age / American Art, 1850s to 1950s

3月14日〜6月8日 (ホームページはこちらから)

1850年代から1950年代までのアメリカの芸術家たちが、どのようにヨーロッパからの影響を受けつつ彼ら独自のアートを形成していったかを年代ごとに追ったエキシヴィジョンです。


最初のネオ・クラシック/印象派調の部屋に入ると、まず目に飛び込んできたのが、
このウィンスロー・ホーマー Winslow Homerの絵「西風 The West Wind (1891)」。




まるでモネのポピー・フィールドを彷彿とさせる構図ながら、ホーマー独特の筆使いによって、草原をわたる風の荒々しさが表現されています。

他に記憶に残ったのは精巧さと光の効果が際立ったトーマス・エーキンズ Thomas Eakinsの「ピアノの前のエリザベス Elisabeth at the Piano (1875)」でした。

最初の小部屋を抜けて進んでいくと・・・

まず目に入ってくるのは、エリー・ナーデルマン Elie Nadelmanの「椅子に座る女性 Seated Woman (ca. 1919-25)」です。 その優雅な木製像は、女性の身体が発するおおらかな母性と女性美を体現していて、思わずそのすべすべした表面に手を触れたくなります。

ジョン・シンガー・サージェントJohn Singer Sergentの非常に暗示的な絵「Val d'Aosta: A Man Fishing (ca. 1906)」はヴィヴィッドな色が、暑くて気だるい午後を見事に表しています。男がつり上げたのは、魚でしょうか、それともそばに横たわっている・・・?


ジョン・スローン John Sloanの「Sunday, Woman Drying Their Hair (1912)」は、その普遍な題材に親近感を覚えるとともに、1910年代当時のアメリカがしのばれ、興味深いです。


もう少し年代が進んでいくと、アメリカらしさがより深まっていくのが分かります。
中でも一番印象に残ったのは、エドワード・ホッパー Edward Hopperのこの絵。

Manhattan Bridge Loop 1928
なんとも整然とした構図といい、ニューヨークらしさがプンプンする風景といい、やはりホッパーは別格だと思います。
ホッパーから後は、まさに私好みのオンパレードで、また一つ一つ挙げていくときりがないのですが、中でも、ジョージア・オキーフGeorgia O'Keefeは、長い間好きだったのですが実際の絵を初めて見たら、100倍以上素晴らしかったです。

フランク・ステッラ Frank Stella、ジョセフ・アルバーズ Joseph Albers、マーズデン・ハートリー Marsden Hartleyなど今まで名前は聞いていてもきちんと知らなかった画家の作品も非常に楽しめました。

今、大英博物館で、アメリカンプリントの特別展が開かれているそうなので、そちらもあわせてみて見ると楽しみが倍増しそうです。





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Wednesday, April 9, 2008

Colour of the sky 〜ターナーの描く空〜

4月9日 テート・モダン Tate Modern: Turner Gallery

ターナーは、いわずと知れたイギリスを代表する画家です。彼の描く空は、私のイギリスへの第一印象そのものでした。見れば見る程、そこに考えうる全ての色が秘められています。それは柔らかくて翳りがある中にもヒトの気を引きつけずにはおられないパワーに満ちた空です。(写真上は、ナショナル・ギャラリー所蔵)




テート・モダンには、そんな彼の代表作、カルタゴを建設するダイドー 'Dido building Carthage, or The Rise of the Carthaginian Empire'(写真右)
など数々の作品が、実に無造作に展示されています。彼の作品は、展示会に出品されたりして人の目に触れた作品と、彼の死後アトリエに残されていた作品とでは、色合いの強さが格段に違っていて、とても面白く思いました。個人的には、アトリエに残されていた作品の方が、力が抜けていてその分、天然の魅力があって好きになりました。印象派画家といわれるモネが、ターナーの画風をマネ(参考に)したというのもうなずけますが、あくまでもターナーは印象派でなくターナーなのだと思います。

物価の高いロンドンですが、テートやナショナル・ギャラリーなど主要美術館は全て無料なので、気軽にアートに接する事ができるのは、素晴らしい事だと思います。他の国で、ここまで自由に美術館に入れることはほとんどなく、パリなどでは特にセキュリティーも厳しいかったように思います。イギリスに来られる時は、大英博物館だけでなく是非いろいろな美術館&ギャラリーまで気軽に足を運んでみてはどうでしょうか。平日の午前中、お勧めです。テート系列では、金曜と土曜、夜の10時まで開いてます。


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