International Piano Series
John Lill ジョン・リル
Programme
シューマン:子供の情景、カーニバル
ブラームス:二つのラプソディー、ヘンデルの主題による25の変奏曲とフーガより
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イギリス人大ベテランのピアニスト、ジョン・リルのリサイタルは、まさに「正統派」というのが相応しいプログラムで、特にシューマンの『子供の情景』は、何度も聴いてよく知っていていても、やはり素晴らしい作品〜〜〜!と久々にザ・クラシック気分に浸らせてもらいました。ほとんど身動きもせず、しゃちほこばった(ように見える)姿勢から生み出される音は、どこまでも軽やかでエレガントでまっすぐ。そして彼の持つ飄々としたどこか超然とした態度は、今はもう引退してしまったアルフレッド・ブレンデルを数年前聴きに行った時に感じたような、職人としてのアーティストを感じました。きっと何十年もこのレパートリーをいろんな所で弾いて来たんだろうなぁ〜と思って聴くと、若手の勢いにみちた演奏とはまた違った重みがひしひしと伝わってきたように思いました。
日曜の午後、しかも天気の冴えない日とあって、残念ながら会場は空席が目立ちました。いつも思うのですが、ピアノリサイタルは、やはりもう少し小さいホールで聴きたいです。せめてもクィーン・エリザベス・ホールまでの大きさでないと、ピアノの音とのintimateな共有が出来ず、なんだか遠いんですよね。個人的には、室内楽には、ウィグモア・ホールが一番と思ってます。
次のInternational Pian Seriesは、来週月曜日、クリスティーナ・オルティズ。本場ブラジル人の彼女が奏でるヴィラ・ロボスに期待です!
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