ピカソ美術館は、バルセロナの旧市街にあり、散策途中に立ち寄るのに最適でした。
美術館は、1963年に彼の長年の友人Jaime Sabartesからの沢山の寄付を得てオープンしました。そのため、彼の若いときの作品が多数を占めており、ピカソの有名な作品を期待して訪ねていくと、少し期待外れに終わってしまうかもしれません。それでも、彼のバイタリティ豊かな個性が発揮されていて、充分に楽しめました。なかでもチャコールやパステルで描いたものが特に印象に残りました。
'La Diseuse'
'End of the number'
歌手が歌い終わって拍手に応えているところでしょうか?彼女たちの衣装や髪型が、「その時代」をまるで切り取ったかのように鮮やかです。こんなドレスを着てみたい!
'Un Sabio' (賢人)
こういうスケッチを見ていると、ピカソに茶目っ気たっぷりにウィンクされたような気分になります。
この美術館の目玉とも言えるのが、ピカソが、ベラスケスの「ラス・メニーナス(女官たち)」をモデルを下敷きに、自由自在に描いた一連の作品群です。
上が、ベラスケスの描いた絵、下が、ピカソのもののうちの一枚。少し写真のサイズが小さいので見にくいですが、構図はほぼ同じながら、細部が細かく変わっていて、まぎれもなくピカソの作品になっているところが非常に面白かったです。